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本家西尾八つ橋 八つ橋だより

2012年10月 1日

10月の京都、時代祭。

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平安遷都1100年に始まった、平安神宮の代表的な祭


平安京の誕生日(平安遷都の日)とされる10月22日、京都三大祭の一つ「時代祭」の時代風俗行列が行われます。

三大祭の中では比較的新しいお祭「時代祭」は、1895年(明治28年)、平安遷都1100年の際に平安神宮が創建され、その記念事業として行われた時代行列が始まりです。

平安神宮のご祭神、「桓武天皇(平安京最初の天皇)」と「孝明天皇(平安京最後の天皇)」に現在の京の繁栄をご覧いただく、その行程に平安京の在った各時代を再現した風俗行列がお供をするというのが、この華々しい行列の趣旨。
明治維新に始まって、過去へさかのぼり延暦時代まで、8つの時代、20の列、人・牛・馬をあわせて総勢2000名の約2kmの行列が、2時間半をかけて、京都の町に絢爛豪華な「時代絵巻」を繰り広げます。



絢爛豪華な歩く時代絵巻


時代祭の風俗行列の注目すべき見どころは、約1万2000点にも及ぶ衣装、祭具、調度品のすべてが本物だということでしょう。本物と言っても、もちろん骨董品という意味ではありません。復元制作です。

専門家によって、有職故実(ゆうそくこじつ=朝廷や公家の伝承文化についての研究)や、歴史、民俗学の視点から、厳密な時代考証がなされ、素材の選定から染色にいたるまで、可能な限り当時のものに近い形で再現されているのです。

伝統の技を駆使してそれを形にするのが職人さん達。たとえば京都の老舗装束店で組織された「六選会(伝統服飾工芸協同組合)」は、時代祭の装束づくりから修繕、着付けまでを担っています。2007年に新たに室町時代の行列が加わった際には、20〜30人の職人さんたちを束ねての大仕事が成し遂げられたそうです。

これらの仕事を通じて、失われかけた技術が新たに受け継がれ、研究が進み、その結果がまた祭の装束のクオリティーにも還元されていくという、伝統技術の保存という視点からも、意義の深い、大切な役割を果たしているのです。

このようにして制作された装束には、、コストを抑えた薄くて軽い舞台衣裳などとは違い、本物の重み、存在感があります。特に身分の高い方の装束は、最高級の美術工芸品レベル。興味のある方は、ぜひ双眼鏡をお持ちいただき、お楽しみください。



121001_kyo_jidaima_2.jpg京の伝統技術によって再現された美しい衣裳や甲冑

ムードメーカーは2頭の牛と68頭の馬

ところで、行列に趣きを添えている牛や馬たちにも注目してみたいと思います。時代祭の行列には、2頭の牛と、なんと68頭の馬が参加しています。町中を歩く、美しい馬具をまとった馬たちの姿はそれだけで非日常の空気を醸し出し、タイムスリップしたようなお祭の空気を盛り上げてくれますし、子供たちにとっては、大きくて美しい馬を間近に見られることが一番の楽しみなのではないでしょうか。
これらの牛馬は、実は時代劇などにも出演するプロなのだそうです。大勢の人間に囲まれて、きちんと行列を作るにはやはり熟練(?)が必要。それでも、さわられることや間近での大きな音には敏感で、驚いたりおびえたりすることもあるとか。どうぞ静かに見守ってあげてくださいね。


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【時代祭はいつどこで?】

・時代風俗行列のルートは、12:00 京都御所 出発 → 12:25 烏丸丸太町 → 12:50 烏丸御池 → 13:20 河原町御池 → 13:40 京阪三条 → 14:10 三条神宮道 → 14:30 平安神宮 到着
 *雨天の場合は、次の日に延期となります。

・じっくりと腰を落ち着けて見学したい方には有料観覧席があります。場所は京都御苑、御池通、平安神宮道の三カ所、料金は¥2,000です。京都市観光協会より購入いただけます。

【拾翠亭 特別公開】
・この日、京都御苑の南端、間ノ町口の東にある、旧九條家遺構 拾翠亭(しゅすいてい) が一般公開されます。京都御苑内に有る五摂家のひとつ九条家の現存する唯一の建物、全体が数寄屋風書院造りで、当時は主に茶会のための離れとして使用され、内部には今も十畳と三畳のふたつの茶室が残されています。 時間:9:30~15:30 料金:100円(高校生以上)